第3回に登場!
ドラマに出てくるアレ!
やんばるのこどもたちの遊び
「おいしい~!食べる?」
採って楽しむ、身近な実「ギーマ」
ドラマは、1964 年ころのやんばるから始まります。その当時、やんばるのこどもたちにとって、身の回りにある自然が遊び場でした。そして、自然の中で遊ぶことは「食べる」ことでもありました。 ドラマの中では、幼少期の暢子が、森の奥の川沿いに生えている実を採って食べています。春に釣り鐘状のかわいい花を咲かせる「ギーマ(ギイマ)」は、ぶどうグミにも似た赤紫色の実をつけます。「ギーマ」が生える原生林はやんばるならではの光景です。
やんばるのこどもたちは手を伸ばせば採ることができる「ギーマ」の実を、指先を赤紫に染めながら夢中になって食べていました。
かじって楽しい さとうきび
沖縄の言葉で「ウージ」と呼ばれるさとうきびは、沖縄県内で最も多く栽培されている作物です。沖縄の気候に適し、昔から農家の人たちの暮らしを支えてきました。さとうきびの栽培面積は、沖縄県の畑の約半分を占めていて、県内各地でさとうきび畑を目にすることができます。比嘉家のお父さんとお母さんが一生懸命にさとうきび刈りをしているシーンが何度もドラマに出てきます。さとうきび畑は、大人たちにとっては過酷な仕事場でしたが、こどもたちにとっては刺激的な遊び場でした。かくれんぼのあとにさとうきびをかじって甘い汁を吸うことは、物が少ない当時のこどもたちにとって楽しい遊びの一つでした。