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オキナワン洋食が食べたい

洋食と言えば、明治期に入ってきたハイカラな食事というイメージがある人も多いのでは?ここ沖縄では、事情が少し違います。戦後、アメリカの食文化の影響を受けて生まれた、特有の洋食文化があるのです。

復帰前の雰囲気を味わえる老舗洋食レストランへ

ドラマの中でヒロイン暢子が目を輝かせていた、レストランのシーン。復帰前の沖縄ではアメリカの影響を色濃く受けたレストランが開業。米軍のメスホール(食堂)や将校クラブで腕を磨いたシェフたちが自慢の料理を出しました。今でも、当時の雰囲気を残す老舗が健在です。

オキナワン洋食の定番といえばステーキ!「ジャッキーステーキハウス」

那覇で、いつも行列が絶えない人気の老舗ステーキハウスがあります。それが「ジャッキーステーキハウス」。創業はなんと1953年、親戚が営んでいたニューヨークレストランからのれん分けして嘉手納町で創業。
その後那覇へ移転し、建物の老朽化のため2001年に現在の場所へ移転しました。アメリカ世の時代から続く老舗のステーキハウスとして、県民からも旅行者からも「ジャッキー」の愛称で親しまれています。

大通りから少し入った路地裏に、独特の大きな看板が。それが目指すジャッキーです。入り口の信号機が店内の混雑ぶりを知らせ(青が空席あり、黄色はもうすぐ満席、赤が満席)、ワクワク感を高めてくれます。

中に入ると、タイムスリップしたかのような空間が広がります。古き良きアメリカンダイナーふうの内装は、店の雰囲気を変えないように旧店舗の内装のまま新たに作った2001年製。

ただ、メニュー表の一部や、椅子の背のナンバーカードなどは、昔のモノをそのまま持ってきたのだそうです。

米軍の衛生基準を満たした店だけに与えられた認定書であるAサインも、 アメリカの統治下だった当時から飾られています。

メニューも昔からほぼ変わっていませんが、やはり人気はステーキ。なかでも「ジョートーステーキ」と呼ばれるテンダーロインステーキは不動の一番人気を誇ります。一番良い肉という意味で、創業者が沖縄でよく使われる「ジョート(上等)」の名を付けたのだそうです。スッとナイフが入る肉質のステーキは、外はしっかり焼かれ中は柔らかく肉汁があふれ、噛むほどに旨みが広がって口の中が幸せいっぱいに。

もうひとつの人気メニューがタコス。これも昔から変わらぬ味ですが、タコスをメニューに加えた当時、まだ市販のタコスソースはなかったため、創業者とふたりの娘さんでオリジナルのソースを開発したとのこと。当時から変わらぬ味を楽しめます。

【店舗データ】
店名
ジャッキーステーキハウス
住所
沖縄県那覇市西1-7-3
電話番号
098-868-2408
営業時間
11:00〜1:00(ラストオーダー1:00)
定休日
毎月第2・第4水曜日、元旦、お盆(旧暦7/15、ウークイのみ休み)
※新型コロナウイルスの感染状況により休業日や営業時間などを変更する可能性がありますので、最新情報をご確認ください。

アメリカ世からドライブコースの定番!「シーサイドドライブイン」

続いては北部、恩納村へ。仲泊、国道58号から海側に入ったおんなサンセット街道沿いにある「シーサイドドライブイン」です。1967年創業で、当時はファストフードを除き、幹線道路沿いで駐車場付のレストランは珍しく、沖縄県内でも初めてのスタイルだったそうです。

創業当初は米軍関係の利用者が多かったそうですが、1975年の沖縄国際海洋博覧会前後から物流を支えるドライバーやビジネスマンたちの憩いの場として人気に火がつき、沖縄本島の若者が免許を取ると、まずはドライブコースの目的地としてここに来ると言われるほど定着。また、全国ネットのTV番組で紹介されてからは満席が多く、地元にも旅行者にも愛されるレストランです。

店名が書かれた大きなネオンサインが特徴的な外観は、50〜60年代のアメリカンダイナーを彷彿とさせ、まるで映画のセットのよう。テンションが上がります。

大きな窓から東シナ海が広がる最高のロケーション。広々とした店内は、外観のアメリカンな雰囲気とはまた違った、昭和レトロ感。

熱帯魚が泳ぐ大型水槽や、おもちゃコレクションが並ぶショーケース、70年代の大型バイクの展示、雰囲気満点のジュークボックスなど、沖縄らしいチャンプルー空間が広がります。

人気メニューのひとつに挙げられるのがビーフカレー。昔懐かしいいわゆる「黄色いカレー」です。沖縄のカレーらしくピーマンが入っているのが特長。沖縄でも数少なくなった黄色いカレーのなかでもファンが多い一品です。

気軽に食べられるサンドウィッチやバーガーも人気。お店の名前がついた「シーサイドサンド」はいわゆるクラブハウスサンドで定番メニュー。エッグバーガーは店内で食べるときは、水分でベチャッとならないよう野菜が別立てで出て来るという心遣いが嬉しいですね。

店内でもテイクアウトでも絶大な人気を誇るのがスープ。細かく刻まれたハムやマッシュルームが入ったクリーミーなスープはクセになる味で、このスープだけを目的に来る人も少なくありません。コショウをかけて召し上がれ。

和洋中に軽食というバリエーションに富んだメニューはすべてテイクアウト可能。テイクアウトカウンターは24時間営業なので、海を見ながら太陽の下でも、深夜のドライブでも好きな時間に好きなモノが食べられることも、人気の秘密なのかもしれませんね。

【店舗データ】
店名
シーサイドドライブイン
住所
沖縄県恩納村仲泊885
電話番号
098-964-2272
営業時間
テイクアウトカウンター 24時間営業
ホール 8:00〜23:00(ラストオーダー22:00)
定休日
水曜日
※新型コロナウイルスの感染状況により休業日や営業時間などを変更する可能性がありますので、最新情報をご確認ください。

本部(もとぶ)にハワイ⁉
「ドライブインレストラン ハワイ」

本島北部、国道449号を通って東シナ海を左手に見ながら美ら海水族館に向かう途中、2023年に創業50周年を迎える老舗のレストラン「ドライブインレストラン ハワイ」があります。

創業者がパイナップル栽培の研修のためにハワイに渡った際、あちらのドライブインに魅せられ、沖縄に戻ってきてすぐにいまの場所でレストランを始めたとのこと。創業当時は沖縄海洋博覧会前。以来、約半世紀にわたって営業を続け、いまでは「本部のハワイ」と呼ばれています。

ハワイアンミュージックの流れる店内は、椅子席だけではなく沖縄の昔からある街の食堂にあるような畳敷きの小上がりもあり、レトロで落ち着く雰囲気。小さいお子さん連れにも安心ですね。いまは動きませんが、定番のジュークボックスもしっかりあります。

創業からずっと変わっていないメニューがA、B、Cの各ランチ。なかでも一番人気のAランチは、第一回コザAランチ選手権で優勝し、初代チャンピオンに輝いた一品。トンカツ、ハンバーグ、厚焼きタマゴ、チキンフライ、ウインナー、海老フライ、焼き肉にサラダ、スパゲッティ、ライスがワンプレートに乗った味もボリュームも文句なしのメニューです。

そしてかつて本部町でJリーグのサンフレッチェ広島がキャンプを行ったときに記念して作ったメニューであるJランチ。ハワイ生まれのロコモコと沖縄生まれのタコライスが同時に食べられるワンプレートで、こちらも人気のメニューです。

メニューは現在40種類ほど。ステーキや洋食、カレーのほか、沖縄そばなどを取り揃えています。さすが沖縄的ファミリーレストランと名乗るだけのことはあります。やんばるドライブや水族館に行く途中に、ぜひ立ち寄ってみて。

【店舗データ】
店名
ドライブインレストラン ハワイ
住所
沖縄県国頭郡本部町崎本部4578
電話番号
0980-47-2927
営業時間
7:00〜15:00
定休日
水曜日
※新型コロナウイルスの感染状況により休業日や営業時間などを変更する可能性がありますので、最新情報をご確認ください。

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掲載日:
2022.04.28

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