魅力たっぷりの沖縄に来て、多くの方にちむどんどんしていただきたい
栄 文子さん
琉球料理と琉球舞踊 四つ竹 スタッフ
琉球料理と琉球舞踊 四つ竹で長年勤務し、多くの観光客の方々と接してきた栄 文子さんに日々の業務の中でちむどんどんすることや伝えたい沖縄の魅力についてお伺いしました。
ドラマには沖縄の文化・歴史・風習が分かりやすく描かれている
- ドラマをご覧になって印象的なシーンはありましたか?
- ドラマは毎日観ていました。印象に残ったシーンとしては、最終週に、優子のお姉さんの遺品であるジーファ(かんざし)が戻ってくるシーンですね。優子役の仲間由紀恵さんが琉球舞踊を踊ったシーンで身に着けていた衣装や踊りがとても素敵でした。私は祖母からジーファは、「おんなの命」だという事を聞かされていました。かんざしとしての役割だけでなく、もしもの時に自分の身を守る武器にもなりえるという事です。そういう意味でジーファというのは、身に着ける人の分身だという事だと思います。ドラマではこのことは描かれていませんでしたが、優子がジーファを受け取ったときの涙には深い意味があると思いながら涙を流して観ていました。ドラマでは、沖縄の歴史、文化、風習がわかりやすく描かれており、復帰50年の節目の年にそのような沖縄の魅力を全国に発信することができてとても良かったと思います。また、沖縄の若い人たちにも改めて沖縄の魅力を知ってもらうことが出来て良かったと思います。
お客様から逆にいろいろ教えていただいてちむどんどんしている
- ドラマの反響を感じる部分はありますか?
- 来店されるお客様とは常に会話をしながらコミュニケーションを取っていますが、その会話の中でドラマの影響を感じます。 ヒロイン暢子の披露宴で振る舞われたジーマーミ豆腐やミヌダル等のお料理は、四つ竹でもお出ししています。ドラマを観て来店されたお客さまから「これはどのように作るの?」と質問されることがありました。また、ドラマの節目となるシーンに度々登場した足てびち(豚足)を召し上がられた方からは、「ちょっと苦手だったけど、また食べてみたくなって。四つ竹で再チャレンジしてみたら食べることが出来るようになった!」と喜びの声をお聞きすることもできました。 ドラマで使われていた沖縄の方言「うちなーぐち」を覚えてくださった方もいらっしゃり、会話に「まさかやー」や「あきさみよー」を織り交ぜてお話されているのをお聞きして、こちらまで楽しく嬉しい気持ちになりました。 一方で、お客様の中にはドラマを観て事前にしっかりと調べて沖縄を訪れる方もいらっしゃいます。そのような方から難しい質問をされることもありますので、毎日が勉強です。沖縄の情報を発信するだけでなく、逆にお客様からいろいろ教えていただいてちむどんどんしています。
料理にしても工芸にしても身近なところが沖縄の魅力
- 沖縄の魅力はどんなところだと思いますか?
- 沖縄の方言で「味クーター」という言葉があります。深い味わいのあるものという意味ですが、沖縄料理は豚の出汁とかつおの出汁をうまく調合し、薄味を基本に素材の旨味を活かし深い味わいを生み出す調理が特徴です。琉球王朝時代に中国の冊封使をおもてなしするために生まれた宮廷料理と高温多湿の沖縄の自然環境のもとで育まれてきた庶民料理が合体した沖縄料理は沖縄の魅力の一つだと思います。 また、沖縄の工芸も多彩です。個人的に織物に興味があるのですが、本島の首里織や琉球絣をはじめ、離島には宮古上布や久米島紬など各地域に受け継がれてきた技術が点在します。狭いエリアの中にこんなに多彩な織物があり、その地域に行き見たり聞いたり買ったりできることも沖縄の魅力の一つだと思います。ドラマでも優子が芭蕉布に使う糸を作る工程が描かれていましたが、やんばるの喜如嘉に行けばこの体験ができることはすごいことだと思います。そんな魅力たっぷりの沖縄に来て、多くの方にちむどんどんしていただきたいです。
お話を聞いた人
読谷村出身。四つ竹で15年勤務。長年観光業に従事し、第一線で観光客と接する仕事を行う。昭和の時代は沖縄に暖かさを求めて訪れる方が多く冬の時期が最盛期で、沖縄でしか手に入らないお土産を何箱にも箱詰めして購入する姿をよく見かけたとのこと。インターネットの発達と共にお客様の雰囲気が変わってきたことを実感する。
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