やんばるにはたくさんの宝があります
通過するだけじゃもったいないですよ

當山 清博さん

やんばるチームどんどん協議会 会長

やんばるチームどんどん協議会は、「やんばるは てぃーち(ひとつ)」を合言葉に、沖縄北部地域の連携と活性化を目指し立ち上がりました。構成メンバーは北部12市町村の観光協会と沖縄美ら海水族館などを運営する沖縄美ら島財団のみなさんです。
今回は協議会の会長でもあり、本部町観光協会の会長でもある當山 清博さんにお話をうかがいました。

「ちむどんどん」の舞台やんばるとは

――NHK朝の連続テレビ小説「ちむどんどん」では、山原村(やんばるそん)と言う架空の村になっていますが、実際に「やんばる」とは、どのあたりを指すのでしょうか?
まさに、我々「やんばるチームどんどん協議会」を構成している北部12市町村が「やんばる」なんです。「やんばる」は更に、地域と文化ごとにさらに4つの地域に分けることができます。恩納村・金武町・宜野座村は「御門(うじょう)やんばる」。国頭村・東村・大宜味村は「昔やんばる」。伊江島・伊是名村・伊平屋村は「島やんばる」。名護市・今帰仁村・本部町は「中(なか)やんばる」というように分類できます。今回の「ちむどんどん」の放送をきっかけに、それぞれの地域にある「食」「歌」「言葉」への文化に繋がり、多様な「やんばる」を知ってもらえるいい機会になれば嬉しいですね。

本土復帰前の「やんばる」の姿

画像提供:一般社団法人恩納村観光協会
――ドラマ前半では本土復帰前の「やんばる」が出ていましたが、実際に復帰前の「やんばる」はどのような感じだったのですか?
当時私は21歳でしたが、もうまさにあのドラマの感じですよ。中南部とは違って田舎でしたからね。返還前はいわゆる”アメリカ世”の時代で、沖縄もアメリカの影響を多く受けてい ましたが、北部はその影響は少なかったですね。基本的には自給自足の生活でした。豚を飼って正月とお盆にはそれをつぶして食べる。近所に配ったりもするし、冷蔵庫はないから塩漬けにして保存したりしていましたよ。ドラマにも出てきた産業まつりも、復帰のちょっと前からやっていましたね。本土復帰も大きかったけど、海洋博の影響は大きかったですね。あの頃に産業構造自体が大きく変わりました。観光産業が始まり、農業・漁業・畜産はきちんと整備されたとも言えるかもしれません。

通過させない仕掛けを

――今後の「やんばる」の取り組みについて教えてください。
それぞれの地域の産業や特性を生かして、ここでしか食べられない地域ならではの料理の提供なども考えています。まずは、「やんばる」の食文化を味わうことで、歌や言葉など地域特有の文化にも興味を持つきっかけになればと。中南部から水族館を目指して「やんばる」に遊びに来ても、とんぼ返りでホテルに帰ってしまって「疲れたぁー」という方もいるようです。ここには、ここでしか味わえない時間の流れがあります。のんびりするために「やんばる」に行こうと、旅の目的地にしてもらう。本来の沖縄が持つ歴史や文化というものが最後まで残っていた「やんばる」だからこそ、持続性のある無理のない観光というものができると思うんです。そういう意味では「やんばる」が持つ文化は資源というか宝だと思っていますから、たくさんの方に触れる機会が増えればいいなぁと、今からちむどんどんしています。
お話を聞いた人
當山 清博さん近影
「ちむどんどん」の舞台・沖縄みんなでちむどんどん

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掲載日:
2022.06.03

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