遊んで学べる!リニューアルしたやんばる森のおもちゃ美術館

掲載日:
2026.07.01

沖縄本島最北端の国頭村にある「やんばる森のおもちゃ美術館」が2026年3月14日にリニューアルオープンしました。

今回のリニューアルでは、子どもたちが思いきり遊べる空間を広げるとともに、「木育(もくいく)」を通して沖縄の木の文化を学べる施設へと進化。館内には沖縄県産木材がふんだんに使われており、遊びながらやんばるの自然や暮らしに触れられる空間となっています。
リニューアル後は多くの来館者が訪れ、6月上旬には来館者数2万人を突破。5月だけでも約7,800人が来館するなど、注目を集めています。

木育を通して沖縄の木の文化を伝える

やんばる森のおもちゃ美術館が大切にしているのが「木育」です。
木育とは、木に触れ、木と関わることで自然や暮らしとのつながりを学ぶ取り組みのこと。今回のリニューアルでは、子どもだけでなく大人にも沖縄の木の文化を知ってもらいたいという想いが込められています。

世界自然遺産にも登録されているやんばるの森ですが、「沖縄にはどんな木があるの?」と聞くと答えられない人も少なくありません。だからこそ、遊びを通して沖縄の木を身近に感じてほしいと永嶺(ながみね)館長は話します。

館内では、沖縄の木がどのように活用されているのかを楽しみながら学ぶことができます。
床材には、クスノキ、琉球松、イジュ、イタジイの沖縄県産木材の4種類を使用。木によって異なる色や木目、手触りを感じながら過ごせるのも魅力です。

沖縄の野菜や果物を収穫!「おきなわごっこファーム」

リニューアルで新たに登場した「おきなわごっこファーム」では、沖縄ならではの野菜や果物の収穫ごっこを楽しめます。

広場にはゴーヤーやナーベーラー、マンゴー、ドラゴンフルーツ、パイナップルなどが並び、子どもたちは夢中になって収穫体験を楽しんでいました。

実はこれらの野菜や果物は、首里城再建で使用されている木材の端材を活用して作られています。遊びを通して、木材を大切に使うことや沖縄の食文化にも親しめる工夫が施されています。

ガジュマルハウスややんばるの森で冒険気分

館内中央には、大きなガジュマルの木をイメージした「ガジュマルハウス」があります。
らせん階段を登った途中には、琉球松で作られたすべり台があり、子どもたちに大人気。沖縄の木に触れながら体を動かして遊ぶことができます。

また、「やんばるの森」エリアでは、木々の中に隠れた動物を探したり、穴の中に潜むイモムシを探して遊ぶことができます。イモムシは磁石で引っ張り出せる仕掛けになっており、まるで森の中を探検しているような気分を味わえます。子どもたちの好奇心を刺激するのはもちろん、「大人も夢中になってイモムシを探している姿をよく見ますよ」と永嶺館長が笑顔で教えてくれました。

週末には「草あみひろば」でワークショップも開催されています。
草編みで魚を作ったり、1枚の葉からソリを作ったりと、昔ながらの遊びを体験できるのが特徴。当日参加も可能なので、来館の際にはぜひチェックしてみてください。

展示を通して受け継がれる地域の文化

館内でひときわ目を引くのが、やんばるの木材を運んでいた「マーラン船」の展示です。
実物の2分の1サイズで再現された船は、実際に海へ浮かべることも可能。かつてやんばるで切り出された木材がどのように運ばれていたのかを知ることができます。
また、展示を見た地域のお年寄りから昔のくらしについて教えてもらうこともあるそうです。
例えば、船の帆を豚の血で染めていたという説明を来館者にしていると、「帆だけではなく、ロープや魚を捕る網も豚の血を混ぜて染めていたよ」といった話が聞けることもあるのだとか。
展示をきっかけに世代を超えた会話が生まれ、地域の知恵や文化が次の世代へ受け継がれていく。そんな役割も、この施設が担っています。
子どもは、展示されているマーラン船に乗船体験ができます。記念撮影の際にはスタッフがお手伝いをしてくれることも。

家族みんなで楽しめる場所へ

やんばる森のおもちゃ美術館では、「ファーカンダ」という沖縄の言葉も大切にしています。
ファーカンダとは、祖父母と孫を表す言葉で、家族の結びつきや世代間の繋がりを象徴する言葉でもあります。
子どもだけが遊ぶ場所ではなく、親や祖父母も一緒に楽しみ、学び、会話が生まれる場所でありたい。そんな想いが館内のさまざまな場所に込められています。

館内の平均滞在時間は2時間以上。なかには子どもより大人のほうが長く滞在することもあるそうです。
遊びながら沖縄の木や文化に触れられる、やんばる森のおもちゃ美術館。親子はもちろん、三世代で訪れてみてはいかがでしょうか。

やんばる森のおもちゃ美術館

所在地 /沖縄県国頭村字辺土名1094-1 国頭村森林公園内 
電話番号/0980-50-1022
営業時間/10:00〜16:00(最終入館15:30)
休館日 /毎週木曜日、年末年始ほか