沖縄で闘牛が最も盛んなまち うるま市

更新日:
2025.05.07

沖縄の闘牛は、古い歴史を持ちます。定かではありませんが、十七世紀にさかのぼると言われ、農村娯楽、伝統娯楽として受け継がれてきました。「ウシオーラセー」と言って農家の人々は、牛と牛のぶつかり合いを楽しみのひとつとし、農耕のかたわら手塩にかけて牛を育てました。ウシオーラセーの晴れ舞台に出すことを誇りにし、連勝を続ける強い牛を持てばその家の裕福なあかしとして羨ましがられたそうです。娯楽の乏しかった時代、ウシオーラセーは農家の人々にとって最大の娯楽とも言えます。

うるま市は、7つの闘牛組合と6か所の闘牛場が組織されるなど県内の他地域に比べても盛んな地域で、2019年には「闘牛のまち宣言」を発表しています。これまでも、県内唯一の全天候型闘牛場「石川多目的ドーム」で、全島大会や観光闘牛などを頻繁に開催してきました。今回は、うるま市で今年からスタートした「観光闘牛プラン」の内容とともに、改めて沖縄の闘牛文化や歴史について沖縄唯一の闘牛実況アナウンサーの伊波大志さんにお聞きしました。

伊波大志さん

沖縄唯一の闘牛実況アナウンサー

沖縄県うるま市石川出身のタレント。特に沖縄県唯一の「闘牛実況アナウンサー」として知られており、これまでに約4,000試合以上の実況を担当。
ラジオパーソナリティとして、 FMうるまの『伊波大志の闘牛列伝』などで活躍。その他、テレビドラマ『闘牛戦士ワイドー』をプロデュース
沖縄の伝統文化である闘牛を広く伝えるために、多方面で活躍中。その情熱と行動力は、地域の活性化にも大きく貢献している。

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闘牛の魅力について

ぶつかり合う真剣勝負は圧巻

沖縄の闘牛は、古くから大衆娯楽として多くの人々に親しまれてきました。その特徴は、スペインの闘牛のように人と牛が闘うスタイルではなく、相撲のように牛と牛が互いの角を付き合わせて押し合うように闘うところにあります。ルールは、どちらかが相手に背を向けて逃げたら負けとシンプルです。約1トン以上もの牛同士が「ガツンッ!」とぶつかり合う真剣勝負は圧巻で、まるで格闘技を観ているかのような迫力ある試合観戦ができます。

「闘牛が最も盛んなまち」うるま市

沖縄で「闘牛が最も盛んなまち」として知られているのがうるま市です。石川多目的ドームは県内初ドーム型闘牛場で、年間約20回に渡る闘牛大会が開催されています。中でも、春、夏、秋の年3回開催される沖縄県NO.1を決める「全島闘牛大会」は大勢の闘牛ファンが訪れます。また、毎年10月中旬の土・日に開催される「うるま祭り」では、闘牛大会を無料で観戦することができます。

いろいろな闘牛の楽しみ方

闘牛では勢子(せこ)と呼ばれる闘牛士が牛1頭につき1人つきます。牛のそばで、「ヒーヤイ!ヒーヤイ!」と「ヤグイ」と呼ばれる掛け声で、叱咤・鼓舞します。ヤグイは勝負の行方を左右する重要なポイントで、熟練した闘牛士ほど勝機にヤグイを入れ、牛を巧みに誘導し勝利へ導きます。牛同士の闘いも手に汗握るものですが、勢子のヤグイに注目しながら観戦すればまた違った楽しみ方ができます。

【うるま市公式動画】闘牛 ~Exciting bull_fight in Uruma City~

「闘牛をもっと身近に」という想いから生まれた2つの観光闘牛プラン

観光闘牛(おひとりから参加可)

会場は石川多目的ドーム

石川多目的ドームは、沖縄の伝統文化である闘牛大会の主要会場として知られています。​
闘牛界最大のイベントである全島大会は開催100回を超え、毎回3千人超の観客が駆けつけて立ち見が出るほどの盛況ぶりです。その他、地域大会も年25回ほど開かれています。また、闘牛大会以外にも、文化イベントやスポーツイベント、コンサートなど多岐にわたる用途で使用されています。
沖縄自動車道石川ICから車で約1分と、とても便利な場所にあるので、車での沖縄観光の立ち寄り先として選ばれています。

オープニングアクト~沖縄民謡ライブ~

オープニングアクトでは、地元の沖縄民謡アーティストがライブを行います。沖縄民謡は、島の豊かな自然や人々の生活、歴史が深く刻まれた伝統音楽です。このライブでは、沖縄特有の三線(さんしん)と呼ばれる楽器や、リズム感豊かな太鼓などを使い、郷土色豊かな音楽を楽しめます。また、観光客にとっては沖縄の文化に触れ、地元の人々とのつながりを感じる特別なひとときとなるでしょう。ぜひ、沖縄の「うた」と「こころ」を感じるオープニングにご注目ください。

闘牛レクチャー ~闘牛のことをよく知ろう~

闘牛やうるま市について学べる「闘牛レクチャー」を実施します。解説は、地元で人気のMC・伊波大志さんとうるま市出身のタレント・よなみね のぞみさんが担当し、300インチの大型ビジョンを使って分かりやすく説明します。沖縄独自の闘牛文化やその魅力、歴史、さらには開催地であるうるま市の見どころについて、伊波さんのユーモアあふれるトークとともに理解を深めることができます。闘牛初心者にも親しみやすく、実際の観戦がより楽しくなる情報が満載です。

闘牛エキシビジョンマッチ~ 推し牛の熱き戦い~

迫力満点の「闘牛エキシビジョンマッチ」を2試合開催します。エキシビジョンマッチなので、勝敗にはこだわらず、純粋に闘牛のパワーと迫力を間近で体感していただける内容です。それぞれの牛には独自の個性があり、観客は応援したい「推し牛」を見つける楽しみもあります。観客と牛主が一体となって応援することで、会場には一層の熱気が広がります。試合ごとに異なる牛の魅力や駆け引きを間近で観戦でき、観光客や地元の方も沖縄の闘牛文化に親しみを感じる時間となるでしょう。

闘牛との写真撮影~ 沖縄うるま市で推し牛との記念~

迫力ある闘牛と一緒に写真を撮る特別な機会をご用意しています。普段はなかなか間近で触れ合うことのできない沖縄うるま市の闘牛と、観光の思い出として記念写真を撮影できます。希望者のみ参加のため、闘牛を目の前にした緊張感とワクワクを独り占めすることも可能です。闘牛と写真を撮ることができるこの体験は、沖縄旅行の思い出に残ること間違いなし!

ココでしか買えないお土産をゲットしよう!

闘牛Tシャツに闘牛クッキーと他では中々手に入らないお土産も販売されています。闘牛との写真と共に持ち帰ってはいかがでしょうか。

観光闘牛(おひとりから参加可)

【会場】
うるま市石川多目的ドーム(闘牛場)
【時間】
10:00~11:00(9:30~受付開始)※途中からの参加も可能です。
【料金】おひとり様(税込)
大人(中学生以上)1,800円
こども(小学生以下)1,300円
※料金には、闘牛(牛主)代、会場施設使用料、闘牛レクチャー料が含まれます。
※当日現地予約も可。
【決済方法】
予約方法により異なります。ご予約時にご確認ください。
【体験内容】
・地元アーティストによる民謡ライブ
・闘牛実況アナウンサー「伊波大志」による闘牛レクチャー
(闘牛の歴史や文化・牛の特性・技の種類・ルール説明)
・闘牛エキシビジョンマッチ観戦(2試合)
・写真撮影タイム※希望者のみ
 ※カメラはお客様でご準備ください

ご予約はこちらから

観光闘牛貸切プラン(70名以上の団体・教育旅行向け)

観光闘牛貸切プラン(70名以上の団体・教育旅行向け)

【会場】
うるま市石川多目的ドーム(闘牛場)
【所要時間】
約60分
【料金】70名~/5,000円(税込)、100名~/3,800円(税込)、200名~/2,800円(税込)
※70名未満の場合は要相談。
※料金には、闘牛(牛主)代、会場施設使用料、闘牛レクチャー料が含まれます。
【体験内容】
・闘牛実況アナウンサー「伊波大志」による闘牛レクチャー
(闘牛の歴史や文化・牛の特性・技の種類・ルール説明)
・闘牛エキシビジョンマッチ観戦(2試合)
・写真撮影タイム※希望者のみ
 ※カメラはお客様でご準備ください

ご予約はこちらから

闘牛実況アナウンサー 伊波大志さん

今年は全国闘牛サミットが10年ぶりにうるま市で開催されます。
全国の闘牛関係者が集まり、地域ごとの取り組みや文化を共有しながら、闘牛の未来を一緒に考える大切なイベントです。
さらに今回は、各県から選抜された闘牛たちによる《地域対抗戦》も予定!
迫力の一戦を、ぜひ会場でご覧ください!

闘牛実況アナウンサー 伊波大志さん

第28回全国闘牛サミットinうるま市

■日時:2025年11月2日(日)
■会場名:うるま市多目的ドーム(闘牛場)
■会場住所:沖縄県うるま市石川2298-1
■参加自治体:
岩手県(久慈市)・新潟県(長岡市・小千谷市)・島根県(隠岐の島町)・愛媛県(宇和島市)・鹿児島県(徳之島町・伊仙町・天城町)・沖縄県(うるま市)

沖縄屈指の癒しのまち「うるま市」

エイサーや闘牛などエネルギッシュで個性豊かな魅力を体感

沖縄本島中部に属し、与勝半島とその先に続く4つの島々を含むうるま市は、沖縄の方言で「サンゴの島」を意味します。その名の通り、輝く海原を見渡す勝連城跡やドライブコースとして人気の海中道路、宮城島の絶景「果報バンタ」など、輝く海に囲まれた景観が有名です。代々受け継がれてきた伝統エイサーや、熱い闘いに思わず息をのむ闘牛など、エネルギッシュで躍動感あふれる行事やイベントも楽しめます。

うるま市の観光スポット

勝連城跡(世界遺産)

勝連城は、4つの平坦地を階段状に配置した梯郭式(ていかくしき)と呼ばれる様式の城です。自然の地形を巧みに利用しながら城壁をめぐらせ、切り立った断崖の際にまで石垣を積み上げています。

あまわりパーク

あまわりパークは、勝連地域の英雄「肝高の阿麻和利(きむたかのあまわり)」にちなんだ歴史文化施設で、勝連城跡から見つかった出土品の展示や、写真、映像などを使った展示により、勝連城跡を中心とするうるま市の文化や歴史を楽しみながら学ぶことができる施設です。

海中道路

与勝(よかつ)半島と平安座(へんざ)島を結ぶ全長4.75kmの県道。海中道路は、浅い海域に橋ではなく、土手を築いてつくられた道路で、東洋一の長さを誇ります。道路の途中にあるロードパークには、海の文化資料館と、特産品販売所、レストランなどを併設した海の駅「あやはし館」があります。

安慶名城跡(国指定史跡)

安慶名グスクは、14世紀頃、安慶名按司(あじ:領主的豪族)が築いたといわれており、自然の断崖と急斜面を巧みに利用した山城です。城の形態は、外側と内側に二重の石垣を巡らす、沖縄ではめずらしい輪郭式の城で国指定史跡になっています。

アマミチューの墓(市指定史跡)

アマミチューの墓は、うるま市浜比嘉島(はまひがじま)の字比嘉比嘉地区の東方海岸にあるアマジンと呼ばれる岩ばかりの小島の洞穴を囲い込んだ場所にあります。
琉球開びゃくの祖神、アマミチュー(アマミキヨ)とシルミチュー(シネリキヨ)をはじめ、幾柱かの神々が祀られていると伝えられています。

シルミチュ-(市指定有形民俗文化財)

シルミチューは、琉球開びゃくの祖神、アマミチュー(アマミキヨ)、シルミチュー(シネリキヨ)が住み子供をもうけたと伝えられている場所で、うるま市浜比嘉島(はまひがじま)の兼久集落の南側山中にある大きな洞穴です。鳥居をくぐり108段の石段を登りきると、それまでとは違う少しひんやりとした空気を感じ洞穴があらわれます。