連載・沖縄こころの旅 | 豊見城市ウージ染めに魅せられて

掲載日:
2026.06.08

沖縄の旅を彩るのは、美しい海や豊かな自然、そして心温まる人との出会いです。
当連載「沖縄こころの旅」では、観光の舞台を支える“人”にスポットを当て、その想いや仕事、沖縄への愛を紹介します。
観光地や飲食店、体験サービスの裏側には、訪れる人を迎える多くの人の物語があります。
人を通して出会う沖縄の魅力を、少しだけ深く旅してみませんか。

INDEX

今回お伺いしたのは、豊見城市ウージ染め協同組合

「ウージ」とは、沖縄の方言で「サトウキビ」のことです。沖縄の農業において最も多く栽培されている重要な作物であり、黒糖などの原料として広く知られています。
ウージ染めとはサトウキビを利用した染め物、織物のことをいいます。
染色には、サトウキビの葉と穂の部分を用い、染液につける時間や、 葉を刈り取る季節によっても少しづつ色が変化し、若草色や萌葱色などの グリーン系から黄金色などの落ち着いたイエロー系まで実に様々な色を楽しむことができます。
また、葉の青々とした夏の時期には黄色が強くなり冬には渋みがかった色に染まります。
ウージの自然な風合いと優しいやすらぎの色が特徴の染物、織物製品です。

ウージ染め作業工程

ウージ染めの魅力と特徴について

豊見城市ウージ染め協同組合 代表理事 熊谷雅江さん

■サトウキビから色をいただく魅力
沖縄の原風景であり、台風にも負けない力強さを持つサトウキビの生命力を色に写し込むことに魅力を感じています。葉は染料に、繊維は食用にもなり、使用しない部分は肥料になる「捨てるところがない」沖縄の宝だと思います。

■他の染色との違いと独自性
一般的な草木染めが自生植物を利用するのに対し、ウージ染めは農家さんが栽培したサトウキビの葉を分けてもらうため、地域との強いつながりが不可欠です。また、県内の他の伝統工芸産地と異なり、「染め」と「織り」が一つの組合で活動している点も大きな特徴だと思います。

■地域(農家)との連携
以前は葉を譲ってもらう農家を転々としていましたが、組合活動を応援してくださる農家さんから土地を貸していただき、組合員自らサトウキビを栽培し、安定的に原料を確保できるようになりました。特にピンクの染料が取れる穂を持つ品種の安定確保にこの畑は重要であり、農家さんとの強い協力関係が築かれています。

豊見城市ウージ染め協同組合 代表理事 熊谷雅江さん

豊見城市ウージ染め協同組合

設立:平成6年(1994年)9月6日
組合員数:17名(2026年6月現在)
役員:理事5名 監事2名
組合員の仕事: 
制作活動だけでなく、店舗での当番、イベントでの販売、畑での収穫など多岐にわたる。イベントでは組合員自らが接客し、顧客の意見を直接聞くことを大切にしている。

住所
沖縄県豊見城市字豊崎1-1162
TEL
098-850-8454

ウージ染めに魅せられて/大城彩夏さんインタビュー

大城彩夏さん

豊見城市ウージ染め協同組合 正組合員

豊見城市出身。小学校低学年から高校3年まで琉球舞踊を続けていた影響で着物や伝統工芸に興味を持ち、県内の短大を卒業後、呉服屋で着物の販売の仕事に就く。販売より物作りへの興味が強くなっていた時、母親からウージ染め協同組合の技術者養成の募集を紹介される。
後継者育成研修(6か月)→準組合員(1年)を経て2025年10月に正式に組合員となる。

ウージ染めとの出会いはいつですか?

小学3年生のとき、学校にウージ染め協同組合の方々が来られ、ハンカチ染めを体験しました。それがとても楽しくて、ウージ染めが大好きになったんです。
その後、「もっといろいろなウージ染めの商品が欲しい」と思い、母にお願いして、ここへ買いに来た記憶があります。母はそんな私の姿を見ていたので、組合の技術者養成の募集情報を教えてくれたのかもしれません。

ウージ染めの魅力はどんなところですか?

畑でサトウキビを刈り取り、細かく刻んで煮出した汁に糸を浸して色を付ける。そして、その糸を自分で選び、織るところまで一貫してできる点に魅力を感じています。畑へ行って収穫すること自体も初めての体験で、大変ではありましたが、とても新鮮でした。

また、使う糸や織り方によって色合いや柄を自由に変えられるため、作り手の感性が大きく反映されるところも好きです。小物を制作する際は、ピンクや紫などの印象的な色を取り入れ、作品にポップな雰囲気を持たせています。

今の仕事のどんなところにやりがいを感じていますか?

自分で作ったものが個人の名前で店頭に並び、お客様の声を直接聞きながら商品開発できる点にやりがいを感じています。
まだまだ駆け出しで失敗も多いのですが、作り手が楽しくなければ良い商品はできないという考えのもと、失敗も一つの「味」として楽しみながら作業することをこころがけています。
他の作り手がやっていないような自分ならではのオリジナリティを目指したいです。将来的には、より手間のかかる半幅帯や着物といった大きな作品にも挑戦したいと思います。

旅の思い出を、自分の色で染める

豊見城市にあるウージ染め協同組合では、サトウキビから生まれる「ウージ染め」を、見て・触れて・体験することができます。
やさしい自然の色合いは、一つとして同じものがなく、織り方や糸の組み合わせによって表情もさまざま。工房には、組合員が丁寧に仕上げた作品が並び、沖縄旅の思い出として購入することもできます。

サトウキビから色をいただく染め体験

ウージ染め体験では、サトウキビを煮出して作られた染料を使い、ハンカチや小物などを染めることができます。自然由来ならではのやわらかな色合いが特徴で、同じ工程でも一つひとつ異なる表情に仕上がります。沖縄の自然や文化に触れながら、自分だけの作品づくりを楽しめる体験です。

体験のご案内

体験時間
10:00~16:00 (最終受付時間 15:30)
※水曜日は体験コーナーはお休みです。

ウージ染め体験メニュー
 ●色さし体験 
あらかじめ染められた布に型紙を置き、色さしする体験です。

 ●織り体験 
織り機にて、しおりやコースター等を織っていく体験です。
※はた織り体験は3日前までにご予約をお願いします。
 
●染め体験 (団体受付のみ) ※開催日の2週間前までに、ご予約お願いします。
人数:10人~
内容:輪ゴムを使った絞り染め。
作業工程などの説明を受けながらの染め体験です。(浸し染め)
時間:2時間程度
申込み:お電話又はFAX,メール
駐車場:あり
ガイド:あり

●色さし出張体験
出張体験も行っております。別途講師料、出張交通費がかかります。お問い合わせください。

詳しくはこちらから

日常に寄り添う、ウージ染めのアイテム

売店には、ストールやバッグ、小物入れ、アクセサリーなど、ウージ染めを生かしたさまざまな商品が並びます。サトウキビから生まれた自然な色味と、手仕事ならではの温もりが魅力です。ポップな配色の作品もあり、伝統工芸でありながら現代の暮らしにもなじむデザインがそろっています。

沖縄には、美しい海や景色だけではなく、その土地の自然や文化を大切に受け継いできた人たちの暮らしがあります。ウージ染めに触れることで、サトウキビとともに歩んできた沖縄の歴史や、ものづくりの温かさを感じていただけたらうれしいです。旅の思い出として作品を持ち帰るだけでなく、ここで過ごした時間そのものも心に残る体験になればと思います。

ウージ染め協同組合は、那覇空港から車で約10分のところにある、道の駅豊崎にあります。私たちに会いに是非お立ち寄りください。お待ちしております!

タイミングが合えばこちらも!第19回豊見城ハーリー大会!

第19回豊見城ハーリー大会

【開催日時】
🔸1日目
7月19日(日)学生の部 8:15~(レース開始9:00)

🔹2日目
7月20日(月祝)一般の部 7:30~(レース開始8:00)
※一般の部は高校生以上のみ参加可能です
 
【会場】
イーアス沖縄豊崎と豊崎美らSUNビーチの間の水路及び緑地帯

【お問合せ】
豊見城ハーリー大会実行委員会事務局(豊見城市観光協会内)
電話:098-856-8766(8:45~17:45 / 無休)
 

詳しくはこちら

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2026.06.08

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