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連載・おきなわ41物語/どこにする?グルメタウン久米島町

掲載日:
2024.04.01

41、それは沖縄県にある市町村の数です。
本連載「おきなわ41物語」では、41市町村のイマの魅力を現地ライターが独自取材。

地元民しかしらない地域ならではの魅力や穴場スポット、とっておきの寄り道グルメなど、沖縄をもっともっと好きになってしまうような、唯一無二の旅のアイデアを紹介してまいります。

41の物語とともに、新しい沖縄を再発見してみませんか?

琉球の島々の中でもっとも美しいと讃えられた島

沖縄本島から空路で約30分。久米島はかつての琉球王朝時代、数ある島々の中でも特に美しいとされ、「球美の島(くみのしま)」と讃えられた自然豊かな島です。
島のほぼ全体が県立自然公園に指定されており、約7㎞にも及ぶ真っ白な砂浜とエメラルドグリーンの海のコントラストが見事な「ハテの浜」や、亀の甲羅のような奇岩群が砂浜に一面に広がる「畳石」など、久米島ならではの景色も魅力です。
また、久米島近海の黒潮海流が豊かな漁場を形成しており、釣り人からも人気の島です。海洋深層水を活用した車エビや海ぶどうの養殖も盛んで、グルメな旅人たちを魅了しています。

INDEX

| Access |久米島町までの行き方

■沖縄本島から飛行機の利用
路線:那覇 ⇒ 久米島
便数:1日7便 所要時間:約30分
問い合わせTEL:0570-025-071(有料)
ホームページ:JAL日本航空ホームページ

■沖縄本島からフェリーの利用
路線:那覇泊港(とまりん)⇔渡名喜港⇔久米島兼城港
便数:1日1~2便
所要時間:約3時間(久米島直行便)/約3時間30分(渡名喜経由便)
運賃:大人3,450円(往復料金)6,560円 、小人1,730円(往復料金)3,460円
問い合わせTEL:久米商船株式会社 久米島支店 TEL: 098₋985‐3057、 本社(那覇)  TEL:098‐868‐2686
ホームページ:久米商船株式会社

| interview |新たな発見がある、おすすめの目的地を教えてください

久米島町は、海洋深層水を活用した車エビや海ぶどうの養殖も盛んで、グルメな旅人たちを魅了していますが、今回は、そんな定番グルメだけでなく、まだ誰も知らないようなグルメスポットや、「そんな食べ方があったんだ!」という驚きのあるお店も紹介したい!今回は地域を知り尽くしたFMくめじまのみなさんに、ズバリこんな質問をしてきました。

「新たな発見がある、おすすめの目的地や新しい楽しみ方を教えてください」

この問いに答えてくれたのは、FMくめじま代表取締役社長兼パーソナリティの宇江城 久人さん、通称マンデーさん。
「久米島の好きなところは人ですね。久米島は水の豊かなところで、そのため作物も豊かで昔から争いごとも少なかったようです。そんな土地なので人間性ものんびりしたというかおおらかな人が多いように思います。あと、水がいいので食べるものも美味しいですよ。車エビや海ブドウは有名ですがそれだけじゃないですよ。若い人たちがいろいろなお店を出していてとても嬉しいことです。久米島をもっと盛り上げていきたい私にとっては、同志のような感じで応援していきたいと思っています!」と語るマンデーさん。

ということで今記事では、マンデーさんおすすめの久米島NEWグルメスポットを中心に紹介して行きたいと思います。

宇江城 久人(マンデー)さん

FM久米島株式会社 代表取締役社長 兼 パーソナリティ

生まれも育ちも生粋の久米島っ子。久米島の高校を卒業してから沖縄本島で暮らし、自宅も購入していたが、故郷のためになにかしたいとの想いから2003年帰郷。2012年FMくめじま開局にともない、立ち上げ時からパーソナリティとして携わり、2023年より現職。「久米島の自然や人は唯一無二。その魅力を発信するのが私の使命」と話す。

FMくめじまホームページ

マンデーさんおすすめ久米島NEWグルメスポット①ふーちヌーパン

マンデーさんおすすめ久米島NEWグルメスポット①は、ふーちヌーパンです。
まず最初に気になるのは店名だと思います。店主の酒井さんにお聞きすると、「ふーち」は風知⇒風を知る⇒風を感じる。「ヌー」はおきなわの方言で「の」のことなので、「風を感じるパン屋さん」になります。サトウキビが揺れると風が吹いていることがわかるように、久米島に吹く風を感じられるようなパン屋さんにしたいという想いが込められているそうです。

ふーちヌーパン

朝7時から開いている!久米島の小さなパン屋さん

■住所:久米島町字仲泊511-2
■営業時間:7:00〜14:00(完売次第早めに閉まることもあります)
■定休日:水曜日

公式Instagram

店内には所狭しと数種類のパンが並べられています。あんパン、クリームパン、バターロール、チョココロネといったみんな大好きなパンから、しま豚ウィンナーパンやミニ食パンなどオリジナルパンもラインナップされています。最近、スコーンの販売も開始されたそうです。どれにしようか迷ってしまいますね。

2/1〜2/3まで期間限定で◎鬼ぱん◎鬼のパンツ&金棒クッキーを数量限定で販売したそうです。町のパン屋らしく!なんとも絶妙な可愛さ!今後も季節限定のパンを企画されるそうですよ。

店内にはイートインスペースやグッズ販売コーナーもあります。美味しいパンを食べて、ここでしか手に入らないお土産を購入してはいかがでしょうか。

ふーちヌーパン 店主 酒井佳孝さん

はじめまして!ふーちヌーパン店主の酒井です。新潟生まれの私ですが、久米島には2020年に移住し、2023年5月からパン屋さんを始めました。久米島に来て朝から開いているパン屋さんが無いことを知り、久米島の人や観光客の方々に愛される街のパン屋さんを目指して、ふーちヌーパンを開業しました。久米島にはきれいなところがたくさんあります。当店は朝7時から開いていますので、旅のお供として是非お立ち寄りください。お待ちしています!

ふーちヌーパン 店主 酒井佳孝さん

マンデーさんおすすめ久米島NEWグルメスポット② 自家焙煎珈琲豆 マキノコーヒー

マンデーさんおすすめ久米島NEWグルメスポット②は、自家焙煎珈琲豆 マキノコーヒーです。
こちらは、焙煎士・牧野秀樹さんのお店で、世界中から厳選した珈琲豆が常時10種類ほど用意されています。その中には、栽培から焙煎まで久米島で行った貴重なものもあり、コーヒー好きの方には是非足を運んでいただきたいお店です。

自家焙煎珈琲豆 マキノコーヒー

久米島産スペシャルティコーヒーが飲めるお店

■住所:久米島町字謝名堂906-39
■営業時間:13:30~17:30 (17時以降テイクアウトのみ)
■定休日:火曜日

公式Instagram

なんとこちらでは「スペシャルティコーヒー」が飲めます。
スペシャルティコーヒーとは、厳格な基準を満たした高品質のコーヒー豆だけに与えられる国際審査機関コーヒー品質協会(CQI)認定のコーヒーで、日本では2016年の安田珈琲(国頭村)に続き、名護市の振慶名(ぶりけな)コーヒー園と久米島のしらせコーヒー園で栽培する豆が、2022年それぞれ選ばれました。日本国内でスペシャルティコーヒーが飲めるのは、この3農園の珈琲豆だけです。
2022年の審査は台湾で行われ、基準は「アロマ」「後味の印象度」「口に含んだ質感」などに分類され、審査員の評価も含めた合計点数が100点中80点以上となれば「スペシャルティグレード」に認定されるもので、久米島のしらせコーヒー園で栽培する豆は83.08点を獲得し認定されました。

マキノコーヒーでは、しらせコーヒー園で栽培された珈琲豆を焙煎士・牧野さんが丁寧に焙煎し、販売しています。

久米島を出て久米島コーヒーの宣伝・販売活動も積極的に行っています。下記写真は、サンエーパルコシティで開催された「島の装い。展」vol.4に出展された時のものです。今回は、久米島黒糖工房さんとの共同出展でした。

自家焙煎珈琲豆 マキノコーヒー店主/焙煎士 牧野 秀樹さん

2014年、「コーヒーを育てたいねん!」たったそれだけの気持ちで関西から母の故郷・久米島に移住しました。数年後、しらせコーヒー園の安村翔太氏と出会い、夢を共有できる仲間となり次第に生産者さんも増えて若い世代も手伝ってくれるようになり、ひとりぼっちの夢は情熱が溢れるチームの夢となりました。チームは農業組合法人となり、適材適所の役割分担をして運営しています。私の役どころは、精製/焙煎/販売/企画/交渉です。

僕たちの夢は果てがありません「久米島をコーヒーアイランドに‼︎」
どうぞ今後とも応援のほど、宜しくお願い致します。

自家焙煎珈琲豆 マキノコーヒー店主/焙煎士 牧野 秀樹さん

マンデーさんおすすめ久米島NEWグルメスポット③ Brewery Tumugi

マンデーさんおすすめ久米島NEWグルメスポット③は、Brewery Tumugiです。
Brewery Tumugiは、久米島初のビール醸造所。果物や黒糖、スパイスなど、島の素材を活かしたクラフトビールが味わえます。
店名には、「心を込めて織りあげられた久米島紬のように、丁寧で、人と人の縁を紡ぐビールを作りたい」そんな想いが込められています。

Brewery Tumugi

久米島のビールでゆったりくつろぐ

■住所:久米島町仲泊1087-6
■営業時間:金・土曜日の18:00~24:00
※平日も6名さま以上のご予約で営業いたします。

公式Instagram

レギュラービールは5種類。
(左から)
■Mango Saison(マンゴーセゾン)
久米島産の完熟マンゴーを使用し、スパイシーな風味を持つセゾン酵母で醸造しました。
スッキリとしたのみくちのフルーツビールです。
■Pale Ale(ペールエール)
深いコクとキリッとした苦味。柑橘系のホップとシークワーサーの皮が爽やかに香ります。
夜をゆっくりと味わう、大人のためのビールです。
■TROPICAL ALE NEXT(トロピカルエールネクスト)
ブルワリーツムギのフラッグシップであるTROPICAL ALEを、さらに美味しくしたNEXT。
久米島産パッションフルーツを使用し、フルーツジュースのようなトロピカルでジューシーな味わい。
海風に吹かれながら飲んでいただきたいビールです。
■夏の日のセゾン
完熟シークワーサー「クガニ」の皮と、白ぶどうの香りのホップを使用。暑い日の夕暮れ時によく合うビールです。
「ビールは好きじゃないけどこれは好き」と女性からよく言っていただけます。
■黒糖ポーター
久米島産サトウキビの糖蜜を使用。ドライな飲みくちながら、黒糖の香ばしく甘い香りを感じられます。
風に揺れるキビ畑を想いながら、ゆっくり飲んでいただきたいビールです。

さらに!!久米島のヤブニッケイの木を使用したJapanese cinnamon pale aleが、Japan Great Beer Awards(ジャパングレートビアアワーズ)で、銀賞を受賞しました。おめでとうございます!
この審査会はクラフトビア・アソシエーションが主催する日本国内で醸造されるビールに特化した審査会です。

これはもう飲みに行くしかないですね!

YUNAMI FACTORYでは、ツムギビールのPale Ale(ペールエール)が飲めます。深いコクとキリッとした苦味がガーリックシュリンプによく合います。ツムギビールは島内のいろいろなところで買ったり、飲んだりできます。

YUNAMI FACTORY

黄色のコンテナが青空に映えるアメリカンなコンテナカフェ。久米島産車エビを使ったガーリックシュリンプをはじめ、久米島味噌を使ったタコライスなど地元食材をふんだんに取り入れたメニューがそろいます。

住所
久米島町字兼城1146-1
TEL
098-996-5087

公式Instagram

Brewery Tumugi 店主兼醸造長 島袋 陽子さん

「何で久米島でビールを作ろうと思ったのですか?」と、色々な方から何度も聞かれました。
答えは「久米島とビールが好きだから」です。大好きなこの場所で、大好きなビールを作っていけたら、こんなに幸せなことはないと思ったからです。
おかげさまで夢が叶い、毎日幸せに暮らしています!

島の資源は本当に豊かなので、その恵みを活かしていろいろなビールを作っていきたいですね。
久米島を訪れる方の思い出のひとつに、ツムギビールも添えていただけたらとても嬉しく思います。

Brewery Tumugi 店主兼醸造長 島袋 陽子さん

公式Instagram

マンデーさんおすすめ久米島NEWグルメスポット④ おまけ

マンデーさんの話は尽きません。
ここでは、上記3軒以外に定番食材の面白い食べ方や久米島ならではの食材が食べられるお店にローカルなお土産を紹介します。

海ぶどうを使ったオリジナルメニューが食べられるお店

南東食楽園

海ぶどう入りの卵焼きは、ぷちぷち食感で美味しいと大好評です!

住所
久米島町字比嘉160-81
TEL
098-985-8801

なーんちゃって居酒屋 銀次郎

海ぶどうを海苔で巻いて揚げたオリジナルメニューは絶品です。

住所
久米島町字謝名堂548-13
TEL
098-894-6536

久米島でよく見かける食材を使って元気になる定食が食べられるお店

海鮮味処 亀吉

おすすめは「さくな御膳」
さくなは通称「長命草」と呼ばれ、古くより万病に効く薬草と言われています。沖縄の離島ではよく見られる食材です。

住所
久米島町字比嘉160-39
TEL
098-985-8703

久米島に行ったら絶対買うべし!久米島ローカルお土産

kumejima shirts

久米島の雰囲気とカリフォルニアやハワイのイメージを掛け合わせたオリジナルデザインのTシャツを販売。ポーチやバッグ、久米島紅芋クッキーはお土産としてもギフトとしても人気です。

久米島赤鶏

久米島だからこそできるブレンドのエサにこだわり。泡盛の酒粕を混ぜることで、長期間の飼育日数でも肉が柔らかくジューシーに。久米島赤鶏牧場直売所や空港で購入可

ゆうこのさーたーあんだぎー

黒糖が入って、まったりほんのり甘い。そして、他と全く違うところは、生クリームをいれているところ。そのためフワッと感があります。島内の各スーパーで購入可。

惣慶もやし

惣慶もやしとは、島の惣慶さんが生産しているもやしのこと。シャキシャキの歯応えのあとに、甘みと旨味が口の中に広がります。島内の各スーパーで購入可。

| model course |紹介スポットも回れる、とっておきの旅プラン

【久米島町】おなかもこころも満たされる♪グルメ&ふれあいの旅

久米島の魅力がいっぱい詰まった2泊3日

人・グルメ・自然と魅力いっぱいの久米島で、地元の方々と触れ合ってほっこりし、おいしいものをいっぱい食べて元気になり、美しい風景に癒される盛りだくさんな2泊3日の旅です。

詳しくはこちら

| comment |一般社団法人久米島町観光協会からのメッセージ

一般社団法人久米島町観光協会

心とカラダが癒される久米島

沢山の自然をゆったりと感じる事ができ、島ん人が心暖かく出迎えてくれる久米島。アクティビティや体験も多く、食材が豊富な島です。歴史、自然、食と久米島を満喫してみてはいかがでしょうか。
「球美の島」、久米島でお待ちしております♪

公式ホームページ

一般社団法人久米島町観光協会 山田 健斗さん

僕のおすすめ久米島グルメスポットは、BACKSHORE RANCH さんです!
海が目の前に広がるカフェで、パスタや久米島産の車エビを使ったピザなど全部美味しいですよ。おすすめは海を見ながらのんびりできるテラス席。久米島に来たら是非お立ち寄りください!

一般社団法人久米島町観光協会 山田 健斗さん

一般社団法人久米島町観光協会 新長 民江さん

私のおすすめ久米島グルメスポットは、カフェコージー さんです。
イギリスでの居住経験があるオーナーさんが作るスイーツは、イギリススタイルでとても美味しいです。店内もすごくおしゃれで、飾られている絵は店主さんのお気に入りの画家さんだそうです。久米島に来たら是非立ち寄っていただきたいお店ですね。

一般社団法人久米島町観光協会 新長 民江さん

| 編集後記 |おきなわ物語編集部

久米島グルメといえばまず車エビが思い浮かぶのですが、今回マンデーさんに教えていただいたのは、パンにコーヒー、ビールと全くジャンルの違うもので、久米島グルメの奥深さに驚きました。
お会いした3人のオーナーさんはみなさん県外出身者で、久米島の移住人気の高さを感じました。牧野さん・島袋さんは移住後10年以上経っており、地元の方々に暖かく受け入れられている様子も伺え、マンデーさんがおっしゃっていた「久米島の好きなところは人!大らかなところが好き!」が腑に落ちた気がしました。
そんな、人・グルメ・自然と魅力いっぱいの久米島に来て、地元の方々と触れ合ってほっこりし、おいしいものをいっぱい食べて元気になり、美しい風景に癒されていただきたいと思います。

【ピックアップ】沖縄離島観光情報をもっと知りたいなら!

沖縄離島の観光情報サイト「沖縄しまさんぽ」

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