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沖縄の歴史・文化・自然をまるごと体験!

おきなわワールド入口(写真提供:株式会社南都)
#南部

■「おきなわワールド」が取り組む
観光と環境のSDGs

「おきなわワールド」を知っていますか?那覇空港から車で約30分、広い敷地内に多くの施設が並ぶ、テーマパークです。30万年の年月が創りあげた国内最大級の鍾乳洞「玉泉洞」をメインに国の有形文化財に認定された赤瓦の古民家が軒を連ねる「琉球王国城下町」と「伝統工芸体験」、勇壮な演舞の「スーパーエイサーショー」。県産食材を使った様々なリキュールやクラフトビールを製造する「南都酒造所」、ハブのすべてが分かる「ハブ博物公園」、50種類450本もの熱帯果樹を栽培する「熱帯フルーツ園」など、沖縄の歴史・文化・自然をまるごと体感できるのですが、実は「おきなわワールド」、とてもエシカルな取り組みが実践されているんです。

スーパーエイサー(写真提供:株式会社南都)
琉球王国城下町(写真提供:株式会社南都)

■50年前からSDGs

1972年に観光鍾乳洞「玉泉洞」としてスタートし、2022年に50周年を迎えた「おきなわワールド」。
オープンは本土復帰直前の1972年4月28日。本土復帰前のアメリカ統治下の時代に、沖縄の人々が沖縄の資本で設立することにこだわり、復帰数週間前に県内初となる民営の有料観光施設「玉泉洞」をオープンしました。
また、観光施設にすることにより、土地の乱開発や石灰岩採掘などから玉泉洞や周辺の鍾乳洞を保護する役割も担いました。

オープン当時の玉泉洞パンフレット
(資料提供:株式会社南都)
1972年4月発行の琉球列島米国高等弁務官府出版物
(資料提供:株式会社南都)

■さあ、地底旅行へ出かけよう

約30万年の年月をかけて創られた玉泉洞は全長なんと5,000m!
100万本以上の鍾乳石が存在する国内最大級の大きさです。(一般公開は890m)
(夏季には未公開エリアを探検できる本格的な洞窟探検ツアーも開催されています。)
入り口から進み階段を下っていくと、少しひんやりとしてきます。鍾乳洞内は約21度と年間を通して気温の変化が少ないそうです。通路は整備され歩きやすく、鍾乳石や地下川がライトアップされています。
階段を降りきり広いスペースに出ると、圧巻の景色が広がっていました。

東洋一洞という名前にふさわしい大きな空間が広がる
東洋一洞
槍天井

天井からは、つらら石が巨大なシャンデリアのように吊り下がり、地面からは石筍というタケノコのような鍾乳石が500本以上。幻想的なライトアップも相まって、まるで宇宙かSFの世界に迷い込んだような気分です。

地煙の滝
黄金の盃
青の泉

先を進むと、地下水が多い水のエリアとなります。
支洞から勢いよく水が流れ込む「地煙の滝」、静けさに心が洗われる「青の泉」、その形状から地元ではナンクヮシー(かぼちゃ石)と呼ばれていた「黄金の盃」など、変化に富んだ景色が続きます。

絞り幕

後半に差し掛かると、「絞り幕」と名付けられた劇場の緞帳のような巨大な鍾乳石が天井から吊り下がり、まさに地底旅行の幕が降りるという演出のよう。出口付近には玉泉洞内に生息する生き物の展示もありました。
玉泉洞の美しさは写真では伝えきれないので、ぜひ実際にご覧になって大自然が創りあげたアートを体感してみて下さい。子どもから大人まで誰もが感動すること間違いなしです!

■玉泉洞・おきなわワールドのSDGsへの取組みとは

「50年前の創業時より玉泉洞の保全に努め、沖縄に観光という基幹産業の礎を作りました。『観光資源は自然を克服するのではなく育むことによって調和がとれ生きてくるものである』これが弊社の社訓一文です。」とSDGsへの取り組みを株式会社 南都の大岡さんは話します。
鍾乳洞の一部を観光化したことが鍾乳洞を守ることにつながっています。玉泉洞のことを深く知るために学術調査も行われており、約3万年前に絶滅したリュウキュウジカの化石や、希少な洞窟生物も確認されています。

玉泉洞で確認された希少な洞窟生物「オヒキコシビロザトウムシ」
(写真提供:株式会社南都)

ハブ博物公園は1979年にハブ被害を少しでも減らしたいと、ヘビの研究施設から派生して設立されました。各国の毒蛇研究者が集まる国際会議の場にもなったことも。

■南都酒造所のSDGs

ノート(rubodan×南都酒造)
35リキュール泡盛珈琲(ミニボトル)

おきなわワールド内の酒造所では、玉泉洞の地下水を使ったクラフトビールやハブ酒などのリキュールを製造、販売しています。

風化した骨格サンゴで焙煎した35COFFEEのコーヒー豆を使った35リキュール泡盛珈琲は、売上の3.5%をサンゴ再生支援金に活用しています。

他にも、これまで廃棄していた使用済みのダンボールを県内のアーティストと連携しノート・レターセットなどの商品にする取り組みも。お土産にもオススメのエシカル商品は、南都酒造所で購入することができます。

■伝統工芸のSDGs

紅型や紙すき、機織、琉球ガラスなどの体験工房があります。伝統工芸を持続可能な産業として事業化することで、沖縄独自の文化を未来へと繋いでいます。

■クリーンエネルギーを導入

おきなわワールドでは、2015年に施設内の照明設備のLED化や太陽光パネルの設置等を実施しています。CO2を削減する事で県内企業として初めて「J-クレジット制度」の認証を受けました。認証後も玉泉洞の通路照明や演出照明をLED化するなど継続して省エネ活動に取り組んでいます。

■自然と観光産業の50年そして未来へ

50年前から自然を守り育みながら観光資源とし、「おきなわワールド」を運営する株式会社 南都。
1972年の玉泉洞のオープンからエシカルなスタンスで、沖縄独自の自然・歴史・文化の価値を多くの人々に伝えてきました。
この先100周年を迎えても持続可能な観光施設として、輝かしい存在であり続けることでしょう。

南都の社是は『旅は知性の源であり、郷土を現し郷土に奉ずる』。
おきなわワールドをまわりながら、歴史とその想いを体感してみませんか。

玉泉洞やおきなわワールドについて丁寧に教えてくれた
株式会社 南都の大岡さん
INFOMATION
おきなわワールド
掲載日:
2023.10.26
更新日:
2023.10.27

※掲載内容は、掲載日もしくは更新日時点での情報です。最新情報は、ご利用前に各施設などにご確認下さい。

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