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「沖縄力」を贈ります。明日を幸せにする人、こと、もの

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和楽 INTOJAPAN

第三回 場所の力


「首里城」に「沖縄美ら海水族館」…もいいけれど、さらにもう一歩踏み込めば、沖縄特有の風土や人々の暮らしが見えてきます。例えば、赤瓦の屋根や珊瑚の石垣。ふとしたところにある海に続く素敵な小道。あるいは、沖縄という特別な場所が生み出す滋味。そんな沖縄ならではの風景やモノをご紹介します。

海に続く素敵な小道

道路の脇でも海に続く素敵な小道がたくさん隠れています。こんな風景が見つかるのも“沖縄”という場所の力。

首里の石畳道

大人の街歩きが楽しめるスポットといえば、城下町。往時をしのばせる城壁や家並みの続く、風情のあるたたずまいは見飽きることがありません。沖縄で城下町にあたるのがここ、金城町(きんじょうちょう)。町に残る石畳道は沖縄が琉球王国だったとき、1522年ごろのもの。首里城から本島南部へ通じる主要道路でしたが、現在、私たちが歩くことができる石畳は、300mほどの距離。このエリアで沖縄戦の戦火をまぬがれて残ったのは、これだけだったのです。

金城町石畳道

写真は首里城から下り、金城町石畳道に入ったところ。道幅4mの細い石畳道は急こう配が続き、道を挟んで民家が立ち並ぶ。横道に入ると、樹齢200年を超すアカギの大木も。

石畳に使用された石は琉球石灰岩。大小の石を組み合わせた「乱れ敷き」で、沖縄特有のものです。沿道にある石垣は「あいかた積み」といい、これも沖縄独特の城壁の石積み法。本島各地に残る「城(ぐすく)」が表すように、琉球は石造の建築に支えられた歴史があります。おおらかに曲線を描く石畳道や石垣に、琉球人の美意識を感じるのです。琉球王朝時代の城下町に思いをはせ、しばしタイムトリップをしてみませんか?

DATA
那覇市首里金城町1丁目から3丁目にかけて見学自由
●石畳道の途中に古民家を利用した休憩所「首里金城町村屋」がある。

サンセットに染まるビーチ

やちむん(沖縄の方言で焼き物のこと)を探しに本島中部の読谷村(よみたんそん)へ、もしくは北部まで沖縄そばを食べに森の中をドライブ。街を抜け出して景色のいい場所へたどり着いた日は、急いで宿に戻ることはせず、ゆっくり海に沈む夕日を眺めませんか。昼間のビーチにいると気がつきますが、沖縄の人はほとんどいません(それ以前に真夏の昼間はあまり外を出歩きません)。

「沖縄美ら海水族館」からの夕日

「沖縄美ら海水族館」がある海洋博公園からの眺め。夕日観賞とあわせて美ら海水族館を訪ねるのもおすすめ。夕日の先に見えるのは伊江島(いえじま)。

地元の人にとって海は「眺めるもの」。それだけに、好きなビーチやサンセットを望む場所にはこだわりがある。一日の終わりをどこで、だれと見るかがとても大事なことのようです。大人におすすめは、中部であれば読谷の海岸沿い、北部は本部町(もとぶちょう)。いずれも西側にいれば美しいサンセットを目にすることができます。写真は「沖縄美ら海水族館」で有名な海洋博公園から見た眺め。公園内にあるエメラルドビーチで波の音を聞きながら見る夕日も、記憶に残る思い出に。地元の人にならってお気に入りの夕日スポットを見つけたいものです。

DATA
[海洋博公園]
住所 / 国頭郡本部町石川424
TEL / 0980-48-2741(海洋博公園管理センター)
営業時間 / 8時~19時30分(海洋博公園の開園時間、10月~2月は18時まで)。
※エメラルドビーチの遊泳時間や各施設の開館・閉館時間はそのつど確認を。

やんばるに咲く南国の花

地元民には見慣れたハイビスカスやブーゲンビリアも、旅人が目にすれば気持ちも弾みますが、街中で見かける花々で満足するのはもったいない。南国ならではの花の景色を求めるなら、行き先は本島北部のやんばるへ。気候が穏やかで自然の残る北部は花の宝庫です。一年の始まりは「カンヒザクラ」。1月に本島北部で咲きはじめ、2月にかけて本島を南下します。花の開花時期に合わせて旅に出るのも贅沢。とっておきの花の名所は本島北部にあり!遠くまで車を走らせる甲斐はあるのです。

ゲットウ(月桃)

春の訪れを告げるのは「オクラレルカ」。アヤメの一種で、こちらは大宜味村喜如嘉(おおぎみそんきじょか)の水田に広がる風景が有名。今の時期なら「オオゴチョウ」や「サガリバナ」。冬には「サトウキビ」の銀色の花穂が目を楽しませてくれます。写真は沖縄の方言で〝サンニン〟と呼ばれる「ゲットウ(月桃)」。5月上旬ごろに開花します。

DATA
やんばるの情報は
「やんばる旅ナビ」へ!

ここでしか味わえないジーマミ豆腐

創意工夫に長けたお母さんの手料理を味わう食事処。ジーマミ豆腐は生落花生のしぼり汁に芋くずを加えて練り上げたものですが、このムッチリ感はやみつきに。秘密は人より長く練り続けることにあり。落花生の濃厚な香りとねばり気の強さは「沖縄一」です。このムッチリ感や香りは、やっぱり現地で味わってこそ。沖縄の空気や景色を堪能すれば、このおいしさに感動するはずです。

ジーマミ豆腐

豆腐といっても大豆は入らず、落花生の豆乳を練り上げます。

DATA
住所 / 国頭郡本部町健堅603
TEL / 0980-47-5230
営業時間 / 11時~15時、17時~19時30分L.O.(20時閉店)
定休日 / 月曜休、不定休あり
●ジーマミ豆腐300円(税込)、あぐーロースカツ定食1,950円(税込)など肉や魚も充実。

撮影/石井宏明、篠原宏明
取材・文/藤田優
構成/高木史郎、木村優、小竹智子、久保志帆子

和樂 WARAKU MAGAZINE

INTOJAPANとは?
日本文化の入り口マガジン、本物の日本文化の魅力を毎日お届けする小学館『和樂』(わらく)編集部発のWEBマガジン。
  • 第1回 布の力
  • 第2回 焼き物の力
  • INTOJAPAN 沖縄特集はこちら
掲載日:
2017.02.08

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