沖縄でしたい10の食体験

岩を見る三人の女性

南城市の聖地めぐりと
地元食材たっぷりの料理をいただく

風景

縄県南部、那覇から車で30分ほどで着く南城市には、聖地と呼ばれる場所が数多くある。南城市のガイド団体「アマミキヨ浪漫の会」の嶺井さんに案内をしてもらった。
まず最初に訪れたのは、南城市の知念岬からほど近い場所にある斎場御嶽(せーふぁうたき)。遠くに神の島、久高島を望む。ここは、琉球王国時代、王国を霊的に守る存在だった聞得大君(きこえおおきみ)という神女の就任式が執り行われ、 現在でも“琉球最高の聖地”と呼ばれている。2000年12月には世界遺産にも登録されている。

眼鏡をかけた女性

口でまず一礼し、参道を進んで行く。ここでは参道以外、自然には極力手を入れないようにしているため、大きな木々が生い茂り、進むほどに森が深くなっていく。
「斎場御嶽には全部で6つのイビと呼ばれる神域があります。お客様をお迎えする大広間、豊穣が満ちる場所をという意味での台所、歌や舞が披露される広場など、イビには一つ一つ異なる意味合いがありました。イビの前では必ず拝みをするんですよ」。そう話す嶺井さんにうながされ、手を合わせ頭をさげる。

礼をする三人の女性

きながら嶺井さんは、当時の行事の様子から、この場所の植物や昆虫の話まで、バラエティ豊かな話を次々と聞かせてくれた。
そしてイビの中でもっとも有名な三庫理(サングーイ)に到着。17メートルもあるという大きな岩と、そこに降り注ぐやわらかな光、そして木々を時々揺らす風と、辺りはどことなく神秘的な雰囲気。すると「朝と夕暮れ時はもっと幻想的で素敵なんですよ」と嶺井さんが教えてくれた。
次なる聖地へ向かう。

海の中にある岩

ハラヅカサは斎場御嶽から車で15分ほど走った百名(ひゃくな)ビーチにある。かつては、海を渡ってくる神様に手を合わせる場所であり、王国時代は「海路の日和が穏やかでありますように」と祈りを捧げる場所だったという。
ヤハラヅカサの石碑がたつ百名ビーチは驚くほどの透明度。ふだんは地元の人たちで賑わい、朝夕は散歩する人の姿も多いという。「干潮のときは歩いて石碑のところまで行くこともできるんですよ」と嶺井さん。きれいな海とその先に見える久高島。ただ眺めているだけで心が穏やかになる景色だ。

石垣と階段

ハラヅカサから今度は歩いて森へ進んで行くと、突然古代遺跡のような階段が森へと続いていてびっくり。
昇ってみると、木々に囲まれた広場と根っこを張り巡らせた大きなガジュマル、そして小さな塀に囲まれた浜川御嶽が。ここは琉球開闢(かいびゃく)の祖といわれるアマミキヨが仮住まいしていた場所だという。静けさの中、遠くに波の音が聞こえるのがとても素敵だ。
嶺井さんの案内による聖地巡りはここで終了。身も心も癒された後は、お待ちかねのランチに地元のレストランへ。

カフェ

南城市は、その地形から眺めがよく、おしゃれで、地元食材にこだわったカフェがたくさんある。中でも、小高い丘の上にたつ「BE NATURAL」は地元食材をふんだんに使った創作フレンチが食べられるお店だ。
打ちっぱなしの空間には、大きな木枠の窓がいくつも取られ、温もりのある木のテーブルと椅子が並ぶ。
このお店の魅力は、ランチでもイタリアンフレンチのコースが手頃な値段で食べられること。旬の食材がどんなメニューで出されるのか待っている間もワクワクする。

お皿に盛られた料理

この日のメインは地元で獲れた深海魚のソテー。そこにほうれん草のピュレ、トマトとドライトマトの白ワインソースがかかり、地元産の野菜が添えられている。さっぱりしたピュレと、酸味と甘みのバランスがいいソースが淡白な魚によく合い、とても上品な味わい。見た目の美しさはもちろんだが、農家から直接仕入れているという野菜も味が濃く、素材同士の味が調和してとてもおいしい。
地元食材のおいしさをゆっくりと堪能し、聖地めぐりと相まって、心もからだも隅々まで満たされた。

南城市ガイド アマミキヨ浪漫の会 沖縄県南城市知念字久手堅270-1(緑の館・セーファ内)
TEL:098-949-1899

BE NATURAL(ビーナチュラル) 沖縄県南城市佐敷字佐敷138-1
TEL:098-947-6203
11:30〜21:30(L.O.20:30) 火曜・水曜定休(祝日営業)