

ムーチーとは、家内安全や無病息災、とりわけ子どもの健康と安全を願う行事です。旧暦12月8日に月桃の葉に包んだ餅菓子を作り、仏壇や火の神(ヒヌカン)にお供えをします。ここでは、「6人の孫の初ムーチーは全部私達が作ったんだよ」のひとことで始まった金城さんのムーチー作りをレポート。愛情たっぷりの家庭の味を紹介します。
■材料(10〜13個分)
・もち粉・・・250g ・ザラメ・・・125g
・紅芋・・・・125g ・水・・・・・20cc程度
・ムーチーガーサ(月桃の葉)・・大10~13枚
(小さい葉なら20〜26枚)
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| ボールの中にもち粉、ザラメ、芋のマッシュを一気に入れ、全体が均一になるように材料を混ぜ合わせます。 | 粉に水を少量ずつ加えてこねます。耳たぶの固さになったところで水を加えるのは止めます。 こねが足りないと粉っぽくなってしまいますので力を入れてこねてください。時間にして15分くらいです。 |
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| こねたもち粉を一個あたり70〜80gに分けて、長さ10cm程度の楕円形に整えます。 | 葉の切り口を手前にして、葉の裏側中央より少し下に餅を置きます。 | いよいよ餅を包みます。葉先を持って二つに折り曲げます。折り目は餅から少し離しましょう。 |
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| 次に、ムーチーガーサの左右を内側に折り曲げた状態で、今度は葉の切り口側をかぶせるように折り曲げます。 | 紐でぎゅっと縛ってできあがり。残った部分は切り捨ててもかまいません。今回は特別に月桃の茎をほぐし乾燥させた紐を使っていますが、ビニール製など市販の紐のほうが手に入りやすくて便利です。 | 20分ほど蒸します。ムーチーを詰め過ぎてしまうと、湯気が行き渡らず蒸しムラができますので注意。蒸し上がったら、新聞紙の上に広げて冷まします。扇風機やうちわであおいで水気をとばしてください。 |

旧暦の12月8日が近づくと、県内のスーパーにはムーチー特設コーナーが立ち、月桃の葉やもち粉、芋フレークなどの材料を手軽に手に入れることができます。園児達にムーチー作りを体験させる保育園や幼稚園も多く存在し、普段は旧暦行事に関心がなくても、ムーチーだけは「我が子のため、孫のため」と、家庭でムーチーを作ったり、あるいは市販のムーチーを買って配るなど、出来る範囲でムーチーに参加している人も多いようです。そういった意味では、ムーチーは老若男女問わず今も広く親しまれている旧暦行事の一つです。
子どもが生まれて最初のムーチーは「初(ハチ)ムーチー」と呼び、親戚や隣近所にムーチーを配るという習慣があります。これは「多くの人の慈愛を受けて、この子が健やかに育ちますように」との思いが込められています。また、ムーチーを子どもの年の数だけ紐でつなげて軒下や大黒柱に吊るす「提げ(サギ)ムーチー」は、その子の健康を願うもので、好きな時に抜き取って食べよいとされています。他にも、最近はあまり見かけなくなりましたが、蒲葵(クバ)の葉で包んだ「力(チカラ)ムーチー」があり、これは家の安泰と健康を祈願し、男の子にだけ特別に作るというもの。ムーチーはまさに子どものための行事と言えます。


今回は金城さんの「紅芋ムーチー」を紹介しましたが、同じ要領で作る「かぼちゃムーチー」や「田芋ムーチー」もお勧め。手軽に作りたい時は、スーパーなどに売っている、芋フレークやかぼちゃ粉末を利用するのもよさそうです。他にも「黒糖ムーチー」やプレーン味の「白ムーチー」などがあり、近頃は、それら数種類の餅を一枚のムーチーガーサで包んだ変わり種も登場しています。おすそわけでいただく、これらのムーチーには各家庭の味や工夫が見えて楽しいものですが、くれぐれも食べ過ぎにはご用心。ちなみに金城さんは、作り過ぎたムーチーを冷凍保存することもあるそう。電子レンジで温めれば美味しくいただけるそうです。