太古の昔は大陸と陸続きだったといわれる沖縄。日本、中国をはじめとするアジア諸国との交易の中で発展した琉球。 その独自な歴史の歩みが色濃く残る今の沖縄。そこに秘められた沖縄の歴史を紐解く。
日本列島とアジア大陸の中間に位置する沖縄。太古の昔は大陸と陸続きだったと考えられています。そんな沖縄の歴史は、日本国内でも類を見ないほど海外の影響を色濃く受けています。平安時代(10世紀頃)までの長い間、狩猟採取が中心の時代が続いてきた沖縄ですが、15世紀になると島々が統一され琉球王国が興りました。琉球王国は、中国や日本、朝鮮さらに東南アジア諸国との交易を行い、海洋国家として大きな発展を遂げます。江戸時代(18世紀の初め)には、内実は薩摩藩と江戸幕府の支配下に置かれますが、以後も周辺諸国との交易は続き、その交易によって独自の文化が形成されていきます。明治以降は沖縄県と改められ正式に日本の領土となりますが、戦後は米軍の統治下に置かれるなど、複雑な歴史を歩んできました。今も米軍基地や世界遺産などの数々の歴史建造物、また人々の日々の生活の中に、その複雑でありまた豊かな歴史が息づいています。
沖縄では狩猟採集が主であった平安時代(10世紀頃)までが先史時代とされています。沖縄に人が住み始めた正確な年代は不明ですが、那覇市や具志頭村(ぐしかみそん)の港川(みなとがわ)では、旧石器時代の化石人骨が出土しています。縄文・弥生時代には、九州へ貝輪(貝側で作った腕輪)の原材料であるゴホウラ貝が輸出されたり、また弥生土器が伝わったりと九州そして中国との交流が始まりました。また、先島(宮古・八重山諸島)では、南方地域との交流を示す遺跡が残っています。
12世紀に農耕社会が形成されると、按司(あじ)と呼ばれる指導者がグスク(城)を築き覇権を競うようになりました。14世紀には3つの勢力が沖縄島を分割支配する三山時代(さんざんじだい)を迎え、沖縄はその3つの勢力を中心に発展していきます。その後、15世紀には統一王朝が形成され、独立国家である琉球王国が誕生しました。周辺諸国との交易により、琉球王国は繁栄を築きますが、1609年の薩摩藩の武力侵攻により、その支配下に置かれることになります。その後は、江戸時代の日本や中国の文化を吸収し独自の文化を形成した、琉球文化の黄金時代です。
1879年、明治維新の余波を受けた琉球は最後の王・尚泰(しょうたい)の代で幕を閉じ、沖縄県となりました。明治政府が各地で急激な改革を推し進める中、沖縄は日本との制度や風習の違いから改革への反発も多く、結果として諸改革はすぐに行われませんでした。しかし、これによって様々なさまざまな政策が立ち遅れ、県民の生活は悪化。特に大正末期〜昭和初期の「ソテツ地獄」と呼ばれる恐慌は沖縄経済に打撃を与え、出稼ぎや移民のために多くの県民が本土や海外に出ていきました。
第二次世界大戦の激戦地となった沖縄は、ひめゆり学徒隊や対馬丸の疎開児童のように多くの犠牲者を出しました。1945年に日本が降伏するとアメリカの軍政下に置かれ、次々と基地が建てられました。念願の本土復帰が叶ったのは、敗戦から27年後の1972年。しかし、現在も沖縄には日本全体の約75%の米軍専用施設があり、さまざまな問題が残されています。沖縄県では、平和祈念資料館や平和の礎の整備のほか、沖縄平和賞の授与を通して平和の大切さを訴えています。
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