観光客のみなさまへ 現在、沖縄本島地域は少雨傾向にあり、ダム貯水率が低下し続けています。節水へのご協力をお願いいたします。

クジラ

クジラの生態

沖縄で出会えるクジラの種類や出会える場所、またクジラの行動パターンについて紹介します。

ホエールウォッチングで出会えるのは、どんなクジラなの?

鯨

北の海から慶良間諸島にやってくるザトウクジラです。

体長は約15メートル、体重は約30トンという巨体に、大きな胸びれと扇のような尾びれが特徴です。

とくに胸びれは、体長の3分の1、約5メートルにもおよびます。

なぜクジラは沖縄の海にやって来るの?

鯨

クジラは、春から夏にかけてアラスカ海域の豊富な餌を食べてお腹を満たし、秋になると出産と育児を沖縄近海で行うため徐々に南下してきます。その移動距離は、なんと9,000キロメートル!運が良ければ、お母さんクジラに連れられた赤ちゃんクジラを、ツアー中に見ることができるでしょう。

どこでクジラに出会えるの?

鯨

沖縄本島の西側に位置する渡嘉敷島や座間味島など、慶良間近海が遭遇率の高いエリアです。

他にも、本島北部に位置する伊江島でも見ることができます。

ツアーに関しては、那覇、読谷村、恩納村といった本島の西沿岸から出発することが多いですが、座間味島など慶良間諸島からの発着ツアーも行われています。スケジュールやスタイルによって選ぶといいでしょう。

クジラの行動パターン

クジラの行動パターン

ブロウ(潮吹)

呼吸をするために水面に浮上して息を吐くのが潮吹。白い霧状で高さ3~5メートルにもなります。

クジラの行動パターン

ペダンクルアーチ

ブロウを繰り返した後、水面に戻る際に身体を弧状(アーチ型)にすることです。ホエールウォッチングで、よく見られる行動です。

クジラの行動パターン

テールスラップ

尾びれを空中高く持ち上げ、まっすぐに振り下ろすことで、大きな音と水しぶきを上げます。体の向きに関係なく行い威嚇的な行動だといわれています。

クジラの行動パターン

フルークアップ・ダウン

潜水時に尾びれを水面上に持ち上げ、海に潜る時の動作。お腹側が見えた場合はフルークアップ、見えない場合をフルークダウンといいます。

クジラの行動パターン

ペタンクルストラップ

体の後ろ半分を水面上に持ち上げ、横向きに水面に叩きつける行動。かなり攻撃的な行動で、メイティング・ポッド(雌クジラをめぐって雄クジラたちが競い合うこと)などでよく見られます。

クジラの行動パターン

ペックスクラップ

横向きになり、胸びれで水面を叩く行動のこと。腹を上にして両方の胸びれを打ち付けることもあります。

クジラの行動パターン

ヘッドスラップ

体の約3分の1を水面上に出し、あごから倒れこむように水面に叩きつける様子。頭のまわりにたくさんのしぶきが上がるダイナミックな行動です。

クジラの行動パターン

スパイホップ

垂直に体を持ち上げ、目の位置は水面を維持したまま体を回転させ、ゆっくりと海の中に沈んでいく行動です。

クジラの行動パターン

ブリーチ

体の約3分の2を水面に浮かせてジャンプし、体を回転させる行動。背面跳びのように背中から落ちるなどパターンは様々で、迫力のある動きは人気があります。

望遠鏡

ホエールウォッチングの流れ(ツアー参加)

ツアーにはどうやって参加するの?

ツアー参加

まずは予約をしましょう

多数のツアー会社があり、それぞれ時間帯や船の大きさから、サービスや特典なども違うので、自分の好みにあったツアーを選んでください。

ツアーによっては、見られなかった場合、全額返金というものもあります。

ホエールウォッチングで特別な準備は必要?

ツアー参加

日焼け止め・酔い止め・防水対策・防寒対策を忘れずに

冬とはいえ日差しが強いと焼けるので、サングラスや日焼け止めは持って行ったほうがいいでしょう。船酔いをする方は酔い止め薬も必須です。カメラやビデオ、携帯電話などは海水に濡れないよう防水対策は入念に。

そして、海風が冷たいうえに水しぶきがかかるかもしれないので、防寒対策はマスト。なるべく暖かい格好をしていきましょう。

ツアーはどのようなスケジュールで進めるのでしょうか?

ツアー参加

待ち合わせ場所に集合して船で出発

ホテルなどへの送迎、もしくは現地集合ですが、いずれも港の待ち合わせ場所に集合してから、船に乗って出発します。

沖に出ると船長やスタッフがクジラを探し、遭遇できるスポットへと移動していきます。同乗しているスタッフは当然クジラには詳しいので、いろいろと話を聞きながら探すと楽しさも倍増するでしょう。

実際にクジラを見ることができるかどうかは運次第。水面に現われた瞬間を見逃さないように!所要時間はツアーによって違いますが、たいていは出港から帰港まで3時間前後です。

開催されているツアー

ツアー参加

沖縄に来るクジラを知り、ホエールウォッチングの流れも確認したら、いよいよクジラを見にでかけましょう!広大な海に船を走らせるホエールウォッチングツアーをご紹介します♪

ホエールウォッチングツアーを見る 右矢印

ホエールウォッチングを楽しむために

  • 1.

    予約制になっているため、早めのご予約をお勧めします。参加年齢の制限もありますので、ご注意くださいね!

  • 2.

    ツアー催行会社によって船の大きさやクジラに遭遇できない場合の対応などに違いがあります。事前に調べてから申し込むことも大切です。

  • 3.

    晴れていても、風の強い日などは中止になることもあります。当日の朝、出港状況を必ずお問合せ下さい。

  • 4.

    クジラたちの大切な繁殖海域の環境を変えてしまわないように注意し、健全なホエールウォッチングを楽しみましょう。

鯨の尾鰭

ホエールウォッチング
体験レポート

沖縄は冬になると慶良間諸島周辺にたくさんのザトウクジラがやってきます。ホエールウォッチングツアーの体験レポートを紹介します。

今回は座間味島にある座間味ホエールウォッチング協会主催のツアーに参加することにしました。

座間味島は離島とはいっても、那覇の泊港から高速船で約50分、フェリーでも約2時間のところ。那覇からの日帰りツアーが可能です。

まずは、座間味港の目の前にある座間味ホエールウォッチング協会で申し込み。

とても人気のツアーなので必ず事前予約をしておきましょう。協会の建物の中には、クジラに関する展示がたくさんあるので事前に予習しておくのもいいと思います。

ツアー参加者が集まるとまずは簡単にブリーフィング、の予定だったのですが、「もうクジラが出ていますので早めに行きましょう!」とのこと。

いそいそと港に向かい、船に乗り込みます。

今回乗る船はエスコート号という名前で、ツアー参加者は10名ほど。

船長さんとガイドさんが笑顔で迎えてくれます。

乗り込むとガイドさんから簡単な説明や注意事項が伝えられ、いざ出発!

港を出るとすぐ、波間に座間味周辺の慶良間諸島が見え、いやがうえにも期待が高まります。

15分から20分ほど船を走らせると、まもなくクジラのいるスポット。

気がつけば、周りにもたくさんのツアー船が集まってきています。毎日座間味島の高台から双眼鏡でクジラをチェックしているということもあり、かなり高確率でクジラに遭遇できるとのこと。

はたして、無事に見ることができるのでしょうか?

「このあたりにいるので待ちましょう」と船長さんが言ってから、船を停めて周りの海を眺めます。

先ほど入った情報によると、このあたりに親子のクジラが2組いるとのこと。こういった情報がいち早く知ることができるので、なるべく船長さんやガイドさんの近くにいるのが、ホエールウォッチングのコツ。

およそ10分の周期で呼吸をしに海面に上がってくるらしいので、その時を今か今かと待ちます。

船長さんの「正面!」という声と同時に、遠くの方でプシューッ!と潮吹きする様子が見えました。

ついにクジラを発見です。ほんの一瞬でしたがはっきりと見ることができました!

そこから船を動かして少しずつクジラに近づいていきます。

ツアー参加者もみんな船の上から真剣に目を凝らします。

しばらくすると今度は潮吹きとともに、大きな背中が水中に浮かびました。

しかしこれまた一瞬の出来事。ここにいるのは、なかなかシャイなクジラさんのようです。

クジラがここにいるというのがわかっているので、もっと大きなアクションにも期待したいところ。でも、潮吹きや背中はちらりと見せてくれるものの、それ以上はなかなか海上に姿を見せてくれません。

1時間ほど経ってなかばあきらめかけていたその時。ザブーン!(という音までは聞こえませんでしたが)と、テイルを高く水面に出してくれたのです!

これにはツアー参加者も大喜び。歓声と拍手が自然と沸き起こりました。

そうそう、この姿が見たかったのです!

そのあともしばらく姿は見せてくれましたが、大きなアクションもなく1時間半ほどでツアーは終了。

大きなブリーチ(ジャンプ)までは見ることはかないませんでしたが、きれいなテイルの形を確認できただけでも満足でした。

港に戻る前には、無人島の安慶名敷島の近くを通りました。

とても美しい慶良間ブルーの海が見られたのもお得感がありました。夏も冬も楽しめる座間味島は素晴らしいですね!

出発から2時間ほどで港に戻り、ツアーの全行程が終了。

中国から来ていたリーさん(20代女性)は「初めてクジラを見ることができて、とても興奮しました」と語っていました。

また、東京から本格的なカメラを抱えて参加した山本さん(50代男性)は「テイルはバッチリ写真に収めることができたので、次回はブリーチしているところを撮りたいですね」と早くもリピーター宣言。

我々取材班もまた参加したいなと思いながら船を下りました。

ホエールウォッチングは、12月下旬から4月上旬がオンシーズン。

ぜひみなさんも冬の沖縄へクジラに会いに行ってみませんか?

写真:金子詳二

座間味ホエールウォッチング協会

【開催期間】

12月下旬から4月上旬まで

※天候やクジラの状況によって変わるので要問合せ

【ツアー行程】

<午前の部>

10:00集合 10:30出港 12:30帰港

<午後の部>

12:30集合 13:00出港 15:00帰港

※天候やクジラの状況によって変更あり

【料金】

大人 5,400円

子ども(小学生)2,700円

※支払いは現金のみ

【オプション】
  • ・サンセットウォッチング(16:00〜18:30)
  • ・早朝ウォッチング(7:30〜9:30)
  • ・一日ウォッチング(10:30〜15:30)

※条件が揃った場合のみ。事前に要確認

予約・問合せ/座間味ホエールウォッチング協会
TEL:098-896-4141(8:30〜17:00)
掲載日:
2024.02.06

※掲載内容は、掲載日もしくは更新日時点での情報です。最新情報は、ご利用前に各施設などにご確認下さい。

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